京都の波羅蜜寺でしか拝見できないと思っていましたが、
今回、東京上野に。
半世紀ぶりのお寺の外にお出ましなのだそうです。
空也上人が「南無阿弥陀仏」と称え行脚していた時代と、
今私たちが生きているコロナウイルスのこの世の中。
おそらく同じような不穏で不安な社会状況であったろうと思います。
教科書でみたことのある仏像をこんなに一度に拝めるとは。
これらの像は、心のよりどころとなる宗教的な像でありつつ、
美術作品としても本当に素晴らしくて。
その辺の線引きはいろいろありますから、難しいところですが。
<空也上人像>
お背中、アキレス腱など、360度ぐるりと堪能できます。
口から紡ぎ出される、「南無阿弥陀仏」を表現した仏様たち。
運慶の四男作。運慶ファミリー恐るべし。
皆が救いを求める気持ちがよくわかります。
平安時代や鎌倉時代に生きていた人びとと私たち、
時代もだいぶ違いますし、信心深い方ではありませんが、
それでも共感できることの多さを感じたひとときでした。