ムーンライズ・キングダム Moonrise Kingdom

ムーンライズ・キングダム Moonrise Kingdom

映画の試写会に誘ってもらい、久しぶりに大きな画面で観てきました。

不思議な形の家、システマチックなキャンプ場、教会の建物の構造やインテリアが凝っています。
「こんな家、住みたいな」と思うほど。主人公の少女は物質的には何自由なく暮らしていますが
家族や学校の人間関係などに嫌気がさして、家を出てしまいます。

もう一人の主人公の少年は、ボーイスカウトなので、サバイバル知識を駆使して
(時には、役に立たなかったり)、少女を守ろうとする姿がいじらしい。

風景、インテリア、役者たちの着ている服、小物、映画全体の色使いがどこか懐かしく
なんともいえず可愛いのです。カメラの動きが妙に心地良くてテンポがイイ。
こういう作品、大好きです。

ウェス・アンダーソン(Wesley Anderson)監督の作品は、
割と淡々と物語が進んでいく作品が多いのですが、この作品は珍しいくらい、ドラマチック。

おそらく「この島は、あと3日で破壊的な台風が直撃」というリミット、
追う追われるという人間模様、なにより打算のない若者の愛がテーマだからなのかもしれません。
既に大人になった者にとって(自分も含めて)、甘酸っぱく感じますね。
そんなわけで、彼らの行動は、人生を諦めかけた大人たちに変化を起こしていくのです。

少年少女を囲む出演者も非常に豪華で楽しめます。

「少女がキャンプや山登りにスカート姿」というのは、どうかと思いますが、
駆け落ちだから、トレーニングパンツよりも女子っぽさをアピールできて良いのかも。

とっても面白くて、お勧めです。

<ムーンライズ・キングダム Moonrise Kingdom>
1960年代のニューイングランド島を舞台に、少年少女が駆け落ちする。
彼らを追う保安官と少女の両親やボーイスカウトのリーダー、そしてボーイスカウトたち。

監督・脚本・製作:ウェス・アンダーソン
共同脚本:ロマン・コッポラ
キャスト:ブルース・ウィリス、エドワード・ノーン、ビル・マーレイ、フランシス・マクドーマンド、ティルダ・スウィントン、ジェイソン・シュワルツマン、ボブ・バラバン ほか

<ウェス・アンダーソン(Wesley Anderson)の他の作品>
「アンソニーのハッピー・モーテル」(Bottle Rocket)
「天才マックスの世界」(Rushmore)
「ザ・ロイヤル・テネンバウムズ」(英: The Royal Tenenbaums)
「ライフ・アクアティック」(The Life Aquatic with Steve Zissou)
「ホテル・シュヴァリエク」 (Hotel Chevalier)(13分の短編)
「ダージリン急行」(英: The Darjeeling Limited)
「ファンタスティック Mr.FOX」(原題: Fantastic Mr. Fox)

2013年1月28日の感想