置かれた場所で咲きなさい 渡辺和子

置かれた場所で咲きなさい

置かれた場所で咲きなさい
置かれた場所で咲きなさい 渡辺和子 幻冬舎

文化祭シーズンですね。この時期、特別ゲストによる講演も多いのではないかと思います。

高校生の頃、文化祭の時ではありませんでしたが、修道女として修道院で働き、その後カトリックのミッションスクールの運営をされている女性がお話をしにいらっしゃいました。

そのお話の大切な部分は、普段学校で先生たちから教えられ学んでいることとそう大差はないはずのことでしたが、特別なことではなかったにもかかわらず、やはり心に訴えかけてくるお話だったのでした。

この講演のことを年上のご恩ある方にお話したところ、その方が「彼女は本も書いているから贈るね」と、「美しい人に 愛はほほえみから」(PHP)をすぐにプレゼントくださり、夢中で読みました。苦しい時に自分を支えてくれる本となり、今も本棚にある大切な本になりました。

最近の著作がこの「置かれた場所で咲きなさい」です。
毎日を丁寧に生きること、命を投げ出さず生きること、昔も今も変わらず渡辺先生は伝えています。

講演会もひとつの出会いですね。そして本も。
皆様も、素敵な文化祭シーズンをお迎えくださいませ。

<講演でのお話>
「自分と他人を比べなくてもいい、それぞれ大切な人間なのだから。」
豪華な薔薇のような人も、野に咲くたんぽぽのような人もいる。

「どちらも神様にとって、大切な人であり、比べなくてもいい」という、まるでSMAPのヒット曲「世界でひとつだけの花」のようなお話でした。この曲を聴いたとき、作詞・作曲・編曲した槇原敬之さんも渡辺先生の本を読んでいたのではないかしらと思った程です。

渡辺和子
1927年2月、教育総監・渡辺錠太郎の次女として生まれる。
聖心女子大学を経て、54年上智大学大学院修了。
ノートルダム修道女会に入りアメリカに派遣されて、ボストン・カレッジ大学院に学ぶ。
岡山県文化賞(文化功労)、山陽新聞賞(教育功労)、岡山県社会福祉協議会より済世賞、
ソロプチミスト日本財団より千嘉代子賞、三木記念賞受賞。
ノートルダム清心女子大学(岡山)教授を経て、
90年3月まで同大学学長、現在、ノートルダム清心学園理事長。

主な著書、「愛と祈りで子どもは育つ」「目に見えないけれど大切なもの」
「美しい人に」「愛と励ましの言葉366日」「幸せのありか」
「愛をつかむ―心に美しい花を育てる人に」「信じる「愛」を持っていますか」
「マザー・テレサ 愛と祈りのことば<翻訳>」(以上、PHP研究所)他多数。

2012年11月2日の感想

追記
渡辺和子さんは2016年、年上のご恩ある方は2017年、天国に旅立たれました。
ご冥福をお祈りしています。2022年11月1日